前回「TB1eを発売前にちょっと斜めに見てみる」から少し掘り進んで、
電動アシストスポーツ自転車やE-BIKEを乗るための理由をもう少し掘り下げてみたいなーと。
アシストは24km/hまでしか効かない
前述の通り、電動アシストは24km/hで打ち止めなのでその範囲内で走るのであれば良いが、それ以上スピードを出す場合には単純に電動アシストやE-BIKEのただの重いだけの自転車になってしまう。意味が無いよね!
それじゃこんな駄文、書く意味ないのでいくつか電動アシストスポーツの必要性に対して理由を出してみた。
- 荷物を積む必要がある。
- 坂が多い
- ストップアンドゴーが多い
普通に考えるならこのあたりで思考は止まり、購入を考えていた人たちは「うちは田舎だし~、通学路はずっと平坦だし~」みたいな感じで終わってしまう。
脚力は普通にあるし、電動アシストスポーツいらないよね。おしまい。
でも、実はまだ電動アシストスポーツやE-BIKEを買う理由はあるのだ。ドンドンパフパフー!
- 脚力を付けたい、体力を付けたい
なんだそりゃ?と書いてる自分も思う。非常にニッチだがたしかに需要はある・・・はずだ。少し整理してみよう。
重たい自転車はむしろ自転車通勤上級者向けと言う(謎の)考え方
これはSTRAVAから引っ張ってきた自分のおおよそ過去2カ月分の朝の通勤での所有時間(オレンジ)と相対的エフォート(青)をグラフ化したものだ。
複数の自転車で通勤しているが条件をそろえるためにクロスバイク(fuji palette)だけ抜き出している。
ちなみに相対的エフォートとは(以下STRAVAより抜粋)
相対的エフォート
相対的エフォートは、心拍数データの分析結果を表します。ワークアウト中の心拍数と最大心拍数に対するその度合いを追跡し、どれほどがんばったかを数値で正確に示します。全速力で進んだ時間とアクティビティの距離が長いほど、スコアは高くなります。自分の相対的エフォート友達やプロと比較し、本当に有意義なワークアウトができているかを確認してモチベーションを高めましょう!相対的エフォートは、Eric Bannister 博士により生み出されたTRIMP(トレーニングインパルス)のコンセプトをベースにしています。
グラフを見てみるとわかるが、ほぼ同じ距離、同じ時間でだんだん相対的エフォートは下がってきている。要は「だんだん楽になってきている」のだ。
一方で脚力が向上したかというと体感ではあまり感じられず、ほぼ持久力のみ変わっているのだと思う。(きちんとFTP計測する必要はあるだろうが)
別にエンデューロやヒルクライムの大会に出たいと思っているわけではないのでそのあたりはどうでもいいのだがせっかく通勤がてら自転車乗ってるからには向上させたいと思うのがホンネである。
負荷をあげたい。
どうすればいいかというとペースを上げるか、あえて重い自転車を選択するかの2択だ。
このうちペースを上げるについては通勤路が市街地なので結局のところ信号に邪魔されてあまり時間が変わらない可能性はある。
ちょっと前に購入したママチャリでもたまに通勤はしているがあまり時間的には差が出ないのだ。(荒川CR区間も走っているのでそこでははっきりと違いが出るが)
頑張っても結局あまり時間が変わらない(相対的エフォートだけがあがる)のはモチベーション的にはちょっと苦しい。
ではあえて重い自転車を選択するのはどうだろうか?
鍛えるためのアシストという選択肢
結局のところ市街地での自転車の移動速度を決める要素は(交通法規をきちんと守っているなら)信号が7割くらいだ。
一つの信号をパスできるかどうかで数分の差が発生するし、どう見ても自分の方が速いのに信号無視+片手スマホに追い抜かれて何となく悔しくなってしまうのも自転車あるあると言える。(そんなのはほっとくしかないが)
全くの同条件なら電動アシストは信号スタートの王様だが伸びはどうしても悪くなる。
とはいえストップアンドゴーが頻発する流れの悪い地域だとで巡行25km/hや30km/h、更には自動車でも結局は次の信号で捕まったりする。
市街地で電動アシストは有効だだが状況にもよるのだ。
毎日通勤で走っているが上の画像にあるようなルート。自転車レーンがあり走りやすいが、信号の間隔があまりよくなくどれくらいのペースで走っても大体同じところで引っかかる。
自分の場合、クールダウンと思って割り切って走っている。
一方でこういう全く信号がない場所は電動アシストでは不向きだ。ストップアンドゴーもなく、ロードやクロスだとヒャッハー!と言いたくなる場所だ。そしてこういう場所でこそ電動アシストスポーツやE-BIKEの真価が問われるのだ!
え?なにそれ怖い
いや、全然怖くはない。
そもそもスポーツ車についている多段ギアはある一定以上のスピードで走る際に足にかかる負担を少なくするためのものだ。
「スポーツ自転車は90ケイデンス(1分間に90回転)で走りましょう」というのが雑誌やwebに書かれている通説だが、それをしたがって走った場合
車名 | タイヤ周長 | チェーンリング | 25km/h 90ケイデンスでのリヤスプロケット | 30km/h 90ケイデンスでのリヤスプロケット |
---|---|---|---|---|
TB1e | 2169mm | 38t | 18t | 15t |
ベロスター | 2180mm | 41t | 19t | 16t |
Giant Tradist(非電動) | 2136mm | 44t | 20t | 17t |
YPJ-EC(アウター) | 2168mm | 50t | 23t | 20t |
くらいになり、大体のスポーツ(電動)自転車では25km/h程度ではリヤのスプロケットのちょうど真ん中から下ぐらいを使って走ることになる。
30km/h程度でようやく上の方のギアも使う形になり、非アシスト領域も使っていきましょうというのが多段ギアの存在意義になる。
市街地に特化するなら
結論として
市街地では信号の関係でどうしてもスピードが出せない(出しても仕方がない)区間は存在する。
そういった場所でのロードバイク・クロスバイクと電動アシストとの差は正直小さい。
一方でガチ漕ぎできる区間があったとしても絶対的な距離は短く
負荷を高めるためにあえて重い自転車を選択するのはなくもないということになる。
そもそも、サイクリングロードや緊急用河川道路でもむやみやたらにスピードを出したり限界一杯まで走るのはどうかという見方もあるのでそういった区間では思い切って電動アシストのアシストオフで走るというのもありなのかもしれない(それを選択するのがただただマゾいだけだとしても)
次回、電動アシストでのアシストオフで走ってみたときの記録も掘り返してロングライドでの電アシスポーツ、E-BIKEについて
それとロードバイク、クロスバイク、ママチャリで走った場合の移動時間の差について