シェアサイクルはMaaSで公共交通の夢を見るか?

mixway

上記の記事で書いたがシェアサイクルは公共交通の一角になれる可能性はあると思っている。
必要なのは需要に合わせた車両の再配置、バッテリーや車両の状態把握などだろうか。

もう、既にヴァル研究所様の方でmixwayというwebサービスが始まっており、不完全ながら東京都内ではドコモシェアサイクルやpippaといったシェアサイクルのサービスと連携した経路検索が可能になっている。

あらゆるモビリティをミックスした経路が検索できる複合経路検索サービス「mixway(ミクスウェイ)」

「不完全ながら」と但し書きを付けたのはシェアサイクルの利用が基本的に近距離だけに留まっているからだ。以下の動画を見るとヴァル研究所の担当の方も長距離の移動を考えていなかったみたいではある。誠に残念。(このあたりから参照)

2019年度第1回自転車活用研究会 「シェアサイクルからMaaSまで」

MaaSの功罪

何やらよくわからないが流行ってきている用語として「MaaS」がある。wikiに調べてみると全ての交通手段による移動を1つのサービスとして捉え、シームレスにつなぐ新たな『移動』の概念と書かれている。

海外では既に始まっていて、MaaS定期券みたいなものが用意され、規定の料金で電車もバスもライドシェアもシェアサイクルも乗り放題みたいな形のプランが用意されるらしい。

ここで重要になってくるのはシェアサイクルやカーシェアリングも範囲に含むことができるということだ。つまり、今現在あるドコモのシェアサイクルや、ハローサイクリングタイムズのカーシェアリングも(それなりの料金を支払えば)同様の手続きで使えるようにしよう、どこにバッテリーが何%残っている車両があるかを人目でわかるように可視化してしまって選択次第ではこちらのほうがお得になるようにしよう。というのがMaaSだということらしい。

これで最も割りを食ってしまうのは間違いなく既存の自家用車であり、他の交通機関はみんな儲かるようになってめでたしめでたし、にはならない。MaaSは巨大なプラットフォームビジネスであり、その性質上どんどん外部の交通手段(とそれに値しそうなもの)を呼び込んだ上で否応なしに同じまな板に乗せてしまうからだ。
選択肢が複数ある状態ではリアルタイムで比較されることになり、競争はより激しくなる。
今日は渋滞してるから駅からシェアサイクルにしよう。明日は雨の予報だからバスにしておこう。はたまた明後日は荷物が多いからカーシェアリングを使おう。などといった選択が通勤でおきるということだ。

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